昭和初期の建物の並ぶ町

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港町『気仙沼』は昭和4年に大火があった。それゆえ、この町は昭和初期の建物が

まるで一列に揃えた様に建ち並ぶ。

『魚町』として大いに賑わい栄えた頃の美しい家々が道路に面して建ち、

その奥には決まったように『土蔵』がある。

当時の大工の腕を競うかのような面倒な仕上げ。

それは、土地に一寸の無駄も無いように土地に沿って造られている。

そのせいで、変形の家が多いのも特徴だ。

そして、これら建物が気仙沼港を中心に一団になって見られるのもなかなか楽しい。

ただ歩くと15分、見ながら歩くと2・3時間は十分に楽しめる内湾の通りだ。

    

かつてはここで『酒』も造っていたが、工場は移転し、店舗だけが残っている。

梁に斜めにセガイが造られている。こう云った不思議な造りの建物がこの町には何棟も存在する。

注;当地では腕木をセガイと呼ぶ

     

    全く驚くことに、柱も土地の形に合わせて菱形に造られている。   二階の窓の意匠・・美しい!  

上記は鋭角、反対側の柱は鈍角に造られている。

                  

裏から見た屋根・・。瓦が斜めにふかれてる・・・!

         

一見、三階建てと間違うような割烹。 玄関の唐破風も凝った造りになっている。

    

土の家も裏に土蔵や石倉を持つ。石倉はフランス積み

 @  A

@ ツタが壁面を這い、レトロな雰囲気をたたえている割烹   

A セガイ部分にまでモルタル施工し燃え難い状態にしてるようだ。

    

昭和期の『魚問屋』の店構えが軒を連ねる。

   

軒のセガイは二重にかかり、建物の意匠をより豪華に見せている。

垂木を長く伸ばし、軒を出す工夫だが実に豪華だ。

    

↑この壁面には鶴亀の縁起物の模様がある。    ↑二階丸窓はキャビンのそれを髣髴とさせる。   

    

亀は2匹も居て、ツルの頭にはちゃんと赤い色が・・・・

 @  A

@ 屋号や商店銘の入った独特の染めカーテン五十集の意気込みのよう。 

 A 壁面は銅版だ。亀甲模様で壁面を飾っている。

  銅版の模様も様々だ。麻の葉模様だろうか・・・

    

当時流行ったのだろうか?王冠の様な外観。

    

道路に面してうまく建物が建っている(魚町) 変形に合わせた、屋根の姿がまた美しい 

扇型に広がる為、柱は五角形である。  

     

御影の洗い出しの外観。木造三階建て(木筋コンクリートだそうだ・・)『酒造店舗』 

二階和室、三階洋室。 

母屋に続くそこには2棟の蔵が・・・火事!の時にはこの蔵の戸に味噌を塗り守ったとの事。

    

茶の間は板欄間         天井の竿ぶちは『さるぼう』

この町を歩いてると、時の経つのを忘れそう・・。海を見たり建物を見たり・・

見上げると緑豊かな『安波山』なんて素敵な町なのだろう・・と実感する。

    

何気なくポツンと建つ石倉      かたや石蔵と、母屋が一体となった建物もある↑

    

魚町界隈の家々は昭和初期の格調ある雰囲気をかもし出して、    

歩く人の心を穏やかな気持ちにさせる・・。

      

 

家々を見ながらゆっくり歩くと、タイムスリップしてしまいそうな・・・異次元空間に誘われる

町の中に江戸川乱歩や横溝正史がひょいと出てきてもおかしくない・・そんな世界が広がる。

     

気仙大工によると思われる急な勾配の屋根

 奥の作業場まで大八車で通行する際、柱を傷つけないように鉄板で保護されている。

    

漆で光る茶の間の板戸、その上には恵比寿大黒。   海の生活を守る神棚・・全て気仙沼の歴史だ。

    

真正面に内湾を見る二階の床の間。欄間は朽木型 

   焼け残った高台にある大正期の建物

   

広縁の天井の竿ぶちの意匠や丸縁桁(ケタ)    床の間の銘木 気仙沼の豊かさの象徴だ

    

書院の板欄間の模様 踊り桐に似ている。      神棚には珍しい赤色の幣束

  木造三階建てのかつての旅館。(古町)

つづく・・・